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2012年1月25日 (水)

蓮藕咸魚肉餅

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 咸魚(ハムユィ:広東語)とは塩漬け発酵させた魚で、主に広東料理や潮州料理などで好んで食されています。

 写真は、この咸魚と豚ミンチ肉を合わせてレンコン(蓮藕)に載せて煎り焼いたものです。

 レンコンといえば日本でも先を見通せるということから、おせち料理にもよく登場しますが、中国ではレンコンの糸を引く様から、(幸せが)末永く続くという意味にも通じるとされています。蓮は薬用にも様々な部位が用いられますが、レンコンを食用としている国は主に中国と日本くらいだそうです。

 レンコンの薬膳的な効能は、生と加熱調理したものでは異なりますが、一般的に加熱調理した場合ですと、胃腸などの内蔵機能を高めるとされています。

 

 

2012年1月24日 (火)

紅焼野猪仔

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 “野猪仔”とはイノシシの子供(ウリボー)のことです。フランス料理風に言えば、ジビエとなりますが、寒い時には、野生でなおかつ成長力のある食材を食べることが、生命力そのものを高めることにつながります。

 考えてみれば残酷な気もしますが、生あるものには“気”が流れているというのが東洋医学の基本で、食べることは栄養物質(“血”や“精”)だけでなく“気”もいただくという発想があります。“食べる”と言うことは動物であれ植物であれ、他の生命を「いただく」ことにほかならず、生命は言うまでもなく物質の集合体ではないので、“気”とは生命を生命たらしめているものといえます。また、“気”はもちろん元気の“気”であって、飼育された動物よりも野生の生物、成獣よりも成長過程にあるものの方が“気”のパワーをより多くいただけると考えられています(加工食品などには“気”が殆ど含まれていません)。

2012年1月19日 (木)

漢方のかぜぐすりの飲み方

 かぜ、インフルエンザが流行ってきましたが、葛根湯をはじめとする漢方のかぜぐすりの服用に際してのポイントをおさらいしておきます。

 まず漢方ではかぜに対して初期症状の時点で服用すべきものと、かぜを「引いてしまってから」服用すべき処方とは基本的に異なります。特に、葛根湯や銀翹散はかぜかなと思ったら早ければ早いほど良く効きます(できれば30分以内)。ところが、一般の新薬の総合感冒薬は、かぜの症状を抑えるだけの対症療法にすぎず、かぜを引いてしまってから服用するものですので、この感覚でかぜを引いてしまってから葛根湯を服用してもあまり効果は期待できません(もしぞくぞくっと寒気を感じて、手元に葛根湯などがない場合は、白ネギをたっぷり入れた熱い味噌汁を飲むだけでもいくらかの効果は期待できます)。

 また、新型インフルエンザの時に良く効くとマスコミが無責任にとりあげた麻黄湯も同じく初期に服用すべき処方で、なおかつ抵抗力が旺盛な元気な方でなければ効果は期待できないばかりか、体力が弱い方にとってはまず合わない処方です(漢方薬は病名に対して処方が決まるのではなく、あくまで本人の体質などにより処方が決まるので、かぜやインフルエンザと言うだけではどの処方が一番合うのか決まりません)。

 もう少し詳しく言うと、葛根湯や銀翹散、麻黄湯などの処方は、かぜの症状を抑えるものではなく、かぜと一般に呼ばれる風邪(ふうじゃ)を追い払って、かぜを「引かないようにする」ためのもので、頭痛や発熱、咳や鼻づまりといった症状が続くようなときには、邪を中和するような処方の適用になるか、かぜにたいする抵抗力を高めるような処方の適応になり、葛根湯などの適応とはなりません。

  また、かぜの時の注意点としては、いくら熱があるからといって、からだはもちろんですが、特におなかを冷やさない、冷たいものを飲んだり食べたりしないことが重要です。そもそも冬にかぜが流行るのは、空気が乾燥することよりも温度が低くなることが最大の理由で、漢方的に理由を述べれば、かぜなどの病気に対する抵抗力を担う「気」のエネルギーの生成に関して胃腸が大きく関与していることと、「気」は陰陽で言うと「陽」の性質を持つためです。

 また、抗生物質や抗ウイルス剤の効果も、あくまで「本人の免疫力プラス薬の力」で効果を発揮するものですので、おなかを冷やさないにこしたことはありません。 

 

 

2012年1月17日 (火)

彩り野菜の湯葉巻き

201112_2  赤と白の紅芯大根、黄色い金針菜、柿などを細切りにしたものを湯葉で巻いてあります。

 中国の風習に、新年を迎えると紅芯大根などの生野菜をかじって清々しさを味わうという風習がありますが、彩り(いろどり)も含めて新春らしい一品です。

 さて、この新春に野菜を食べる風習がやがて、小麦粉でできたクレープ状のものにくるんで食べるようになり、次に油で揚げて食べるようになったのが春巻きです。つまり春巻きの春は新春の春です。

 ところで、春の季節は五臓六腑の「肝」がポイントとなります。「肝」は自律神経と関連が深いとされており、冬の間はあまり気にならなくてもイライラや不眠といった症状が顕在化しやすくなります。そのほか、「肝」は目につながり、全身の筋肉とも関連が強く、目の疲れや筋肉の痙攣なども起こりやすくなります。

 よって、春に向かってできるだけストレス(※)をためないことが重要となりますが、精神的にしんどいからといって家でごろごろするよりは、暖かくなってきたら自然の中を散歩するなど、からだを動かす方が全身の気の流れが良くなります。

(※:精神的なストレスの中でも特に「怒」(もともとの字義は“怒り”ではなく、自分の思い通りにならないことに対してイライラする状態を表しています)というストレスが「肝」に影響し、気の流れを滞らせることで様々な不快な症状が発生します。)

2012年1月16日 (月)

蟹黄魚翅灌湯餃

201112  高級飲茶メニューの一つで、フカヒレと上海蟹ミソ入りのスープ餃子です。餃子のサイズとしてはかなり大きめになります。

 中国では、餃子は正月の縁起物として知られています。馬蹄銀と呼ばれる古代の貨幣に形が似ている、餃子の発音が「交子」~北宋時代に四川で発行された世界初の紙幣を指すと共に、子を授かるという意味にもなり、更には年越しの際に亥の刻が子の刻にかわることも表す~と同じなど・・・

 ところで、この餃子の具に使われているフカヒレですが、コラーゲンたっぷりで老化予防効果が期待できます。よく、コラーゲンを食べても胃腸で分解されるから効果がないような話を耳にしますが、ごく最近の研究では、簡単にいえば、コラーゲンを食べると身体の中でコラーゲンを作り出す経路のスイッチが入るということが証明されたそうです。

 また、コラーゲンというと美容と結びつけて語られることが多いですが、健康面からいえば筋や骨、関節の健康にもコラーゲンは関係しており、美容面だけでなく全身の老化予防にとってコラーゲンは重要な成分です。

 中国料理の世界でも、フカヒレを始め花膠(魚の浮き袋)や海参(なまこ)、あわび、甲魚(すっぽん)など昔から高級食材と称されるものは共通してコラーゲンを多く含んでいるほか、生薬でも鹿茸や鹿角膠、阿膠(ロバの皮を煮詰めて得られるニカワ質)などコラーゲンを多く含むものは、精を補い老化予防効果があるとされています。もちろん、これらの効果がコラーゲンだけにあるわけでもないですが、コラーゲンに関する新たな研究成果は、これらの生薬などの薬効の一端を証明するものだと思います。

 

 

 

 

2012年1月10日 (火)

蟹黄獅子頭

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正月といえば獅子舞ということで、“獅子の頭”という名前のついた江蘇料理の名菜です。獅子の頭に似せた大きな肉団子の上には上海がにの蟹味噌(蟹黄:シェファン)が載っています。

 ところで、獅子舞は日本でも邪を払い福を呼び込む縁起物として定着していますが、何故に獅子=ライオンなのかというと、元をたどればインド発祥だからという説が有力です。インドでライオンとは、あまり結びつかない感じがしますが、インドにはインドライオンと呼ばれるアフリカライオンよりも小さめのライオンが生息しているそうで、古代インドでは仏様の守護獣としてもライオンの像が用いられていたそうです(これが狛犬の原型ともいわれています)。

 

 

 

 

 

 

 

2012年1月 5日 (木)

謹賀新年

Dragon  今年は壬(みずのえ:水の兄)の辰年です。壬の字は糸巻きに生糸が巻き取られている様を表し、農作業で収穫した作物を蔵一杯に取り込む時期を指します。また、辰は元々、貝の水管が動いている様を表しており、転じて弾性のあるものが震えながら動く~植物では若い芽が盛んに成長していく時期を表しています。

 龍に関しては黄河上流の一気に川幅が広くなる龍門と呼ばれるところを登り切った鯉が龍になるという伝説は有名ですが、中国に於いては古くより5本爪の龍は皇帝の象徴ともされています。

 

 漢方の世界で龍(竜)といえば、四神の一つで東の守り神とされる青龍に因んだ大青竜湯や小青竜湯という処方があるほか、精神を安定させる働きがあるとされる大昔の哺乳動物の骨の化石は龍骨と呼ばれています。

 そのほか、リンドウの根で苦味が強い竜胆(りゅうたん)や独特の香りで精神や意識をはっきりさせる作用のある竜脳(りゅうのう)などに竜の字が使われています。

 更に、タツノオトシゴも滋養強壮作用のある生薬として用いられますが、こちらは、龍ではなく「海馬」と呼ばれています(海馬の仲間で海龍と呼ばれる生薬もあります)。

 十二支の中で唯一の想像上の動物が竜ですが、そろそろ物質文明に限界が見え始めてきた今年にふさわしいかもしれません。

 

 

2011年12月14日 (水)

冬の養生のポイント

 冬は気温と湿度が低下しますが、このことが人体にどう影響するかについて当たり前のことを書いておきます。

◎当たり前のこと(その1)・・・人間は恒温動物です

 夏の暑い時期であろうが冬の寒い時期であろうが、人間は体温を36度程度に維持する必要があります。単純に考えても、気温が30度の時に比べて10度の時の方が体温を維持するためにより多くの熱エネルギーを必要とします。

 漢方では体温を維持しているのは“気”のエネルギー(専門的には衛気(えき)と呼ばれる“気”)で、“気”はそのほかにも、人体の機能、特に免疫や血流にも深く関与していることから、からだが冷えれば冷えるほど体温維持のためにエネルギーが回され、免疫力や血の流れに影響が及びかねません。

 暖房や厚着をすることでからだの機能面の低下は防ぐことができますが、“気”の主な発生源である胃腸を冷やすと“気”のエネルギーが低下して、体調を崩しやすくなります。冷たいものはからだに悪いから常温のお茶や水を飲んでいる方もおられますが、胃腸の中の温度は37度以上はありますので、常温でもからだを冷やすことに違いはありません(エネルギーが余っていて、コップ1杯の常温の水を頭からかぶってもかぜを引かない自信があれば別ですが・・・)。

 要するに、冬の養生法の第一は、いかにからだを冷やさないかであって、朝晩の寒いときにはできるだけ外出を避け、温かくて栄養のあるものを摂ることが基本となります(これを実践すると確実に太りますが、からだを動かすのは、暖かい春になってからというのが漢方養生法の基本です)。

◎当たり前のこと(その2)・・・呼吸は鼻でするもの

 動物で口から空気を吸えるのは人間だけだそうですが、近年、無意識のうちに鼻ではなく口で呼吸をしている人が増えているそうです。

 鼻で吸おうが、口で吸おうが空気に違いはないのですが、鼻で空気を吸うと、気管にたどりつくまでに、鼻腔内の繊毛などにより細菌やウイルスを除去するとともに、空気が加湿、加温されやすくなります。

 誰も意識していませんが、吸った空気は、肺にたどりつく時点で温度が37度、湿度100%になっている必要があり、冬になって空気の温度、湿度が低くなればなるほど、この加湿と加温により多くのエネルギーが必要となります。更に、鼻で吸うと鼻腔などを通過する際に加湿、加温がされやすく、口からダイレクトに空気を吸うと肺に到達するまでに上気道における加湿、加温の為のエネルギーがより多く必要となります。

 この時に、上気道の空気を加湿、加温するための能力が追いつかなくなると緊急事態として、上気道に炎症が発生するとともに粘液の分泌が亢進してしまいます。この状態が急性上気道炎で、簡単にいうと“かぜ”を引いてしまうわけです。

 もちろん吸った空気を加温するのも“気”のエネルギーによるわけですので、からだを冷やさないことも重要ですが、かぜを引かないためには口で息をするのではなく、鼻で空気を吸うことが重要となります(口呼吸はかぜを引きやすくなるだけでなく、様々な疾患の遠因ともなるばかりか、美容面にも悪影響を及ぼします)。

 

 

 

 

 

2011年12月13日 (火)

銀耳とヤマトイモの煮もの

20111104  銀耳とは白きくらげのことで、一般的な黒いきくらげ(木耳)よりも高級な食材として珍重されてきました。

 薬膳的な効能としては特に肺を潤す作用があるとされ、空気が乾燥してくる秋から冬にかけて肺や気管支を潤してくれるほか、お肌の潤いにも効果があるとされています。

 またヤマトイモなどの長芋は、乾燥させたものを山薬と言って、老化予防や胃腸を丈夫にするほか肺を潤す作用もある漢方の要薬で、銀耳との組み合わせでかぜの予防やお肌の乾燥を防ぐ効果などが期待できます。

 ところで、空気が乾燥してくるとともにお肌の乾燥が気になる季節ですが、若い人や中年の方でお肌が乾燥しやすい原因として一番多いのは胃腸機能低下です。普段から食後に眠くなるとか、むくみやすい、どうかするとおなかをこわしやすいといった方は胃腸機能低下が疑われますが、胃腸機能が低下した状態では健康なお肌や髪の毛は望めません。

 また、鼻で呼吸せずに口呼吸をしている方は、のどだけでなくお肌も乾燥しやすくなりますので、「あ・い・う・べ体操」で口呼吸から鼻呼吸にもどすことが美肌にもつながります。

 

 

2011年12月 8日 (木)

サンマと豚肉の肉団子、蜆介醤添え

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 潮州料理の定番メニューに、魚の身をつみれにして揚げたものに蜆介醤(ひんがいじょうん:広東語)をつけて食べるメニュー(蜆介炸魚丸)がありますが、写真はそれをアレンジしたものです

 肉団子の左に見えているが、蜆介醤と呼ばれる潮州料理でよく使われる調味料で、しじみ(蜆)と書きますが、ハマグリなどを発酵させて得られる魚醤の一種です。

 ナンプラーや蝦醤などよりも強い独特の発酵臭があり、好みは分かれるところですが、吸収しやすい形でアミノ酸やミネラルなどの栄養成分が豊富に含まれていることと、腸内細菌バランス改善効果が期待できますので、からだに良いことは間違いないと思います(昔から、からだに良いことが実感されていたからこそ、臭くても食べられ続けていると考えられます)。